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第一話 「白朱最後の戦い」
覚えている?
私とあなたが、
初めて会った時のこと。
(ムービー)
……誰も……来てくれないね。
……すごく、痛かったよね。
……さみしいよね。
……私は、忘れないよ。
ちゃんと……あなたを覚えているから。
○○○○と私が初めて出逢って、別れた、
1度目の世界……
あれから世界は幾億の螺旋を巡り、
私もそのたびに、転生を繰り返した……
【ミユウ】
--○○○○……
おい、○○○○。
どうした? 君がぼーっとしているなんて珍しいな。
考えごとかい?
【マキナ】
ここしばらく戦い続きだし、いくら○○○○とはいえ
さすがに疲れてるのかもな。
【レム】
大丈夫? ○○○○。
無理はしないでね。
【リーン】
……おっと、他の皆はもう集まってたのか。
悪いな、待たせたぜ!
【マキナ】
遅いぞ、リーン。
どこに行ってたんだ?
【リーン】
研究室の辺りで、カヅサに会ってさ。
急に「ちょっとこの薬を飲んでみてくれないかい」
って言われてな。
【マキナ】
……まさか、飲んだのか?
【リーン】
研究のためって言ってたから、やっぱり研究者同士
協力してやりたかったんだけど……
総代に呼ばれてるから悪い、って断ったよ。
え、あれ、飲むとなんかまずかったのか?
【レム】
……うーん……飲まなくて正解だったかも。
ね、○○○○。
【リーン】
そうなのか? ……いや、それよりもだ!
総代、大事な話があったんだろ? 始めてくれよ。
【ミユウ】
わかった。
今回の作戦を説明する。
蒼龍・玄武同盟軍と我ら朱雀・白虎連合軍の
全面戦争開始より、三ヶ月の時が経った。
我らの猛攻により、既に玄武軍は沈黙。
残す蒼龍軍も、その勢いは確実に衰えてきている。
現在は蒼龍軍最後のドラゴン部隊が、
蒼龍首都の防衛を捨て白虎首都イングラムを攻撃中だ。
【マキナ】
最後の反撃……といったところか。
蒼龍も必死だな。
【ミユウ】
だが、このドラゴン部隊を撃破すれば
敵はもう戦えない。
蒼龍首都マハマユリも手薄だ。
よって我ら朱雀は蒼龍・白虎両首都へ、
候補生の精鋭を派遣--
蒼龍鎮圧作戦とイングラム支援作戦を
同時に行うことを決定した。
○○○○。君等には急ぎ、
白虎首都イングラムの方へ向かってもらう!
イングラムで白虎の友軍を支援し、
ドラゴン部隊を撃破するんだ!
【レム】
了解!
いよいよ、これで決着がつくんだね……
【リーン】
候補生と白虎軍が力を合わせて戦うんだ、
怖いものなんかないさ。
なぁ、そうだろ?
○○○○!
白虎と朱雀……この2国が手を取り合う世界は、
螺旋の巡りの中でも本当に稀なことだったわ。
総代も……きっとあの時、
もうすでに感じていたと思うの。
○○○○……あなたの中にある、
人と人を結び付ける強い力を……
(通信にて)
【ミユウ】
アテンション! 候補生諸君!
こちら総代表のミユウ・カギロヒだ。
我々はこれより、交戦中の白虎軍を支援する。
今こそ蒼龍、玄武との戦いに決着をつけるんだ!
皆で未来を掴み取るぞ!
我等に、クリスタルの加護あれ!
【リーン】
っし、やってやるぜ!
○○○○、マキナ、レム。ここが正念場だ!
【レム】
うん!
この戦いが終われば平和になる……頑張ろう!
【マキナ】
よし、引き締めて行くぞ!
……あの時、まだみんなは知らなかった。
みんな、知らなかったからこそ、
強く信じていた。
ううん……記憶を失わない
あなたにはわかっていたのかな。
○○○○。
幾億も私たちの目に焼き付けられた、
あの光景が蘇ることを……
(任務達成)
気の遠くなるほどの時間の中で……
ほとんどのことは曖昧になって、霞んでしまった。
だけど……○○○○。
あなたのことだけは、
いつも鮮やかに思い出せたんだよ。
一緒に過ごした時間の楽しさや、信じる気持ち……
それがあったからこそ、私は歩いていけた。
世界の最後がどうなるのか、
わかっていても……
【マキナ】
……とうとう終わったな、○○○○。
オレたちは、勝ったんだ。
【レム】
この世界に、ようやく平和が訪れた……
ずっと続いてきた、
戦いの日々が終わったんだね……!
【マキナ】
ああ。……でも、戦う以外にオレたち、
何をすればいいんだ?
【リーン】
自分がやりたいことをたくさんすればいいのさ。
例えば……俺はもっと色んなことを研究したいな。
【レム】
ふふ、さすが研究者だね!
でもそれって魔法とか、兵器の?
【リーン】
それは戦いのための研究だろ。
身の回りにあるのに知らないことってあるじゃないか。
この星はどうやってできたのかとか、
この大陸の外には何があるのかとかさ。
まだまだ知りたいことはたくさんあるからな。
【レム】
わぁ……すごいね。
面白そう!
【マキナ】
そっか。オレたち、まだ知らないことが
山ほどあるんだな……
そういうのを学んでいくのもいいかもな。
なぁ、○○○○。
【レム】
えっと、それじゃあ私、白虎の国を、
リーンの育った国をゆっくり見たい!
【リーン】
おっ、いいな!
是非また来てくれよ。案内するぜ!
【マキナ】
白虎を観光か。今まで考えたこともなかったけど、
楽しいかもしれないな。
【レム】
ねぇ、○○○○は何がしたい?
【レム】
きゃあっ!!
【リーン】
っ……なんだ……!?
(通信にて)
【カトル】
カトルだ。
応答しろ、リーン!
【リーン】
准将! なぁ、一体何が起きたってんだよ!?
戦いは終わったんじゃないのか!?
【カトル】
不明だ!
だが、圧倒的多数の軍勢が我が首都に迫っている!
(通信にて)
【サイス】
緊急通信!
聞こえるか魔導院、こちらサイスだ!
未確認の軍勢による襲撃を、蒼龍で確認!
敵の数は不明、数え切れない!
【マキナ】
サイス!
まさか、そっちも……!?
【トレイ】
白虎の友軍が、謎の敵により殲滅させられました!
私たちも襲撃を受けて、このままでは--
【マキナ】
……な、なんだこれは……!?
何が起きたっていうんだ!?
【アレシア】
候補生たちは生きるために、
最後の戦いを始めたようね。
精一杯足掻きなさい。そうして、
アギトへ昇りつめるのよ……今度こそ。
【ミユウ】
マザー。フィニスを起こすには、
まだ少し早かったのではありませんか?
【アレシア】
審判に耐えうるだけの器は
揃っているはずよ。
人と人との戦いは終った。もしこれでもまだ
アギトが出現しないのなら、私の実験もここで終わり。
今回でこの世界を終わりにするわ。
【ミユウ】
この巡りを、ではなく……世界をですか。
それが、母なる創造主であるあなたの意志と?
【アレシア】
何億繰り返しても成功しない実験なら、
実験そのものを見限る時も来る。
それが、今回になるかもしれないというだけ。
果たして、まだこのオリエンスに
可能性が残っていると言えるかしら。
【ミユウ】
……ならば、今度こそこの世界にアギトが
生まれたかどうか、僕の手で試しましょう。
【アレシア】
……そう、それが今回のあなたの役目だったわね。
ルルサスのルシ、審判者。
いつからかしら、
あなたが私に協力するようになったのは。
【審判者ミューリア】
僕は、信じています……
僕の生きた世界の人々を。
【アレシア】
そう? この巡りの人間の魂は、
その期待に応えられるものだといいわね。
第二話 「嘆きの大地」
また訪れてしまった。
【マキナ】
っ……くそ!
レム、回復を!
【レム】
わかってる!
○○○○、大丈夫!?
【リーン】
なんとしてもここを切り抜けて、
急いで魔導院に戻るんだ!
【白虎兵】
ぐあぁっ!!
【リーン】
っ!?
おい、しっかりしろ!!
【リーン】
おいっ、目を開けろ!
死ぬな!
【レム】
白虎の兵が、全滅……?
ひどいよ……こんなのって……
【マキナ】
くっ……○○○○、レム!
ここにいたら危険だ! 魔導院に戻ろう!
【マキナ】
……リーン!
早くお前も一緒に来るんだ!
【リーン】
っ、冗談じゃない!
仲間を見殺しになんかできるか!
おい、離せ! 離せよマキナ!
まだ生きている奴がいるんだ!
【マキナ】
落ち着け、リーン!
もうオレたち以外、生きている奴はいない!
【レム】
リーン……
【マキナ】
これ以上戦えば、オレたちは間違いなく全滅だ。
魔導院に戻ってみんなと合流しよう。
【リーン】
くっ……
空の異常、未確認の軍勢の出現……
もしかして……
これがトオノの言っていたフィニスか……!?
【レム】
フィニス……?
世界の、終わり……ってこと……?
【リーン】
……っ!?
○○○○、レム! くるぞ!
(任務達成)
(レムが傷を負う)
【レム】
マキ……ナ……○○○○……
【マキナ】
レム、しっかりしろ!
大丈夫だ、こんな傷すぐに治療して--
【マキナ】
そん……な……嘘だろ、
ここにも……奴らが……!?
【トレイ】
○○○○! マキナ……リーンも!
無事だったのですか!?
【マキナ】
トレイ!
レムが……レムが、ひどい怪我をしてるんだ!
【トレイ】
レム……!?
【ケイト】
こんな、ひどい……レム、しっかりして!
【レム】
ケイト……トレイ……
み、んな……は……?
【トレイ】
喋ってはいけません。
……私たちも未確認の軍勢から襲撃を受けました。
しかし敵に挑んだ多くの候補生達は、もう……
【ケイト】
残っている候補生も少ないの!
みんな、戦意を喪失してて……
【リーン】
フィニス……
間違いない。これが……
【トレイ】
確かに、これこそ世界の終わりの災厄……
これをフィニスと呼ばずして、何と呼ぶのでしょうか。
(通信にて)
【クイーン】
緊急通信! 魔導院内に軍神が召喚されました。
繰り返します!
魔導院内に軍神が召喚されました。
軍神は朱雀のものではありません……!
警戒してください、これは……――!
【リーン】
なっ……
あれが軍神だって!?
クイーン、どういうことだ?
一体、何が起きている……!?
くっ……! 応答なしか……
あれが……トオノの言っていた世界を滅ぼす
審判者……――
【マキナ】
もう、この世界に安全な場所はないのか……!?
早く……早く、レムを……!
【レム】
マキ……ナ……
私のことは……いいから……お願い……
みんなのために、戦って……マキナ……
【マキナ】
レム……!
無理だ、レムを置いて戦うなんて……!
(通信にて)
【エース】
○○○○! こちらエースだ!
テラスに急ぎ救援を頼む!
【トレイ】
○○○○、リーン。ここは我々が引き受けました。
君たちは行ってください!
【リーン】
わかった。
○○○○、テラスに急ごう!
……クリスタルは、
死んだ者の記憶を取り払ってしまう。
それは、終わればまた初めから繰り返す
この世界の理には適っていたのかもしれない。
覚えていれば、恐れ、絶望してしまうから。
私のように……
第三話 「絶望の空、潰えぬ心」
いつも結末は変わらなかった。
人々の想い、生きた証……
その全てが、虚空の無に還ってしまう瞬間--
私ばかりが覚えているこの運命に、世界に、
絶望した日も確かにたくさんあったの。
でも……
【リーン】
エース!
ひどい怪我じゃないか……しっかりしろ!
【エース】
○○○○……リーン……
来て……くれた、のか。
【審判者ミューリア】
--待っていたよ。
アギトに一番近い者、○○○○。
【リーン】
総代……これは……どういうことなんだ?
なんで、あんたが……
【エース】
○○○○、リーン……気をつけてくれ……
総代は……敵だ!
【リーン】
……もしかして、
総代が審判者に選ばれたのか!?
【審判者ミューリア】
全てはこの日のため--
フィニスに向けた試練だったのだ。
戦と試練の日々は終わり、
鍛え、磨き上げられた強き魂が揃った……
力なき者には、死を。
力ある者には、我に挑む誉れを。
この世界に、人が生きる価値があるか--
ルルサスのルシたる【審判者】
【ミューリア】が最後の審判を下す!
【エース】
くっ……
もう、僕たちに勝機はないのか……!?
(選択肢1)
死の覚悟を決める
【リーン】
……おい、○○○○!
あんた、アギトなんて大層なものを目指してるんだろ?
だったら、このまま黙ってやられるな!
死の覚悟なんかいらない! 絶望に負けるな!
弱気になるなんてあんたらしくないよ!
苦しくても最後まで足掻け! 足掻いて足掻いて、
オリエンスの救済者の気概を示してくれよ!
(選択肢2)
最期まであきらめない
【エース】
○○○○……お前……
【リーン】
よし……よく言ったぜ。
それでこそオリエンスの救済者、
アギトを目指す者だ!
○○○○。自分で気付いてるか?
この魔導院にいる朱雀の全員が今、
とてつもない絶望を感じてる。
けど、あんたの目だけがまだ死んでない。
今も、あんただけは希望をなくしてないんだ。
だから、俺も賭けたい!
あんたっていう光(きぼう)に!
【エース】
……○○○○の言う通りだな。
【エース】
僕たち候補生は、最期のその時まで
決して光を見失ったりしてはいけない。
僕も、最期までこの世界のために戦う。
この世界を……皆を守るために!
【審判者ミューリア】
--そうだ。
それでいい、候補生達よ!
さぁ、全ての力を出し切り僕に挑んでくるんだ!
このルルサスのルシ、審判者に!
【エース】
僕は○○○○を支援する!
リーン、君は他の候補生たちを集めてくれ!
【リーン】
わかった!
すぐに戻る、それまでなんとか耐えてくれ!
審判者ミューリア
討伐成功
【リーン】
トオノ! こんな所にいたのか!?
【トオノ】
リーン!?
【リーン】
ここは危険だ。いつルルサスの軍勢が来るか……
早く建物内に避難するんだ!
【トオノ】
……ダメよ。もう……この世界のどこにも
私たちの逃げ場所なんてないわ。
ねぇ、何故みんなは戦うの? 何故、抗うの?
結末はわかっているのに……
何故……絶望せずにいられるの?
【リーン】
トオノ……
……以前、俺だけに話してくれたよな。
繰り返す歴史のこと、フィニスのこと……
トオノはオリエンスの歴史を
ずっと変えたかったんじゃないのか?
繰り返されてきた歴史を変えれば、
今度こそ結末を変えられるんじゃないかって。
だからこそ、俺がアルテマ弾を使う前に
全てを打ち明けたんじゃないのか?
【トオノ】
…………
【リーン】
いま、オリエンスは
とてつもない絶望に包まれている。
けど、○○○○は命を賭けて戦っているんだ。
俺は、それを黙って見ているなんてできない。
それに……
歴史を変えるために俺たちがやってきたことは、
決して無駄だったと思いたくないんだ。
国をまたいで手を取り合い、協力したことは……
意味のあることだったって、信じたい。
【トオノ】
リーン……わかったわ。
私も……私のやるべきことをしたい……!
【マキナ】
レム! レム!?
頼む、死なないでくれ!
血が……血が止まらない……っ
くそっ!
【レム】
マキナ……
……っ……
【マキナ】
嫌だ……
オレ……レムのこと忘れたくないんだ!
【レム】
もう……馬鹿だなぁ……
マキナが……私のこと、忘れるわけないじゃん。
大丈夫……マキナと……私は……
この先も……ずっと、一緒だもん……
マキナ、お願い……○○○○を助けてあげて……
私も元気になったら、すぐに追いつくから。
【マキナ】
レムを置いて行けるわけないだろ!
もう少しだけ頑張ってくれ、一緒に行こう!
【レム】
ごめん……ちょっと、疲れちゃった……
少し……眠るね……
【マキナ】
レム!?
レム!! おい、レムっ!!
【マキナ】
レム……嫌だ、死ぬな!
オレを……1人にしないでくれ!
っく……ぅ……
……?
オレ……泣いてるのか?
……この子……オレと同じ、候補生か。
オレにとって、この子は……
そんなに大事な子だったのかな。
大、事……大事な誰かがいるって、
どんな感覚だったんだろう。
わからない……オレは……
結局、誰も救うことができなかったんだな。
……最後に、君の名前を教えてくれ。
レム、か……
もう動かないのに……まだ、温かいんだな。
……レム……少しだけ、待っててくれ。
オレももうすぐいくよ。君が待つ場所へ……--
【審判者ミューリア】
……やはり君は強いな、○○○○。
初めて会った時から、君には他の候補生より
抜きん出ている何かを感じていた。
そしてその実力はすでに、
人だった頃の僕を遥かに超えているだろう。
だが--今の僕を倒すには至らないようだ。
残念だよ。本当に……残念だ。
君なら、この僕を超えてくれると……
アギトに足る器になってくれると、願っていた。
【エース】
くっ……そんな、○○○○が
これだけ攻撃しても倒せないというのか?
【審判者ミューリア】
--これより、審判を下す。
君等人間はおしなべて、
創造主の期待に応えられぬ失敗作だ。
失敗作には生きる価値もない。
オリエンスの理により、死を与える!
【エース】
っ!? やめてくれ……
○○○○----っ!!!
どれだけ絶望が、私たちを覆っても……
差し込む光を信じずにはいられない。
どれだけ膝をついても、涙を流しても。
私は……やっぱりこの世界を、変えたかった。
みんなが戦わなくていい、平和な……
明るくて優しい未来を、願っていたの。
第四話 「光」
くっ……
○○○○……トオ、ノ……
【トオノ】
……っ、ふた、り、とも……
みんなが……みんなが……!
【アレシア】
今回も至らなかったわ。
【審判者ミューリア】
ええ、残念ながら。
……また、世界を螺旋の中に戻すのですか?
【アレシア】
どうしようかしら。
【アレシア】
私が望むものは、審判者を倒す存在ではないわ。
そんなものは通過点に過ぎない。
真に待ち望んでいるのは、アギトになるうる魂。
ただ……
これだけ螺旋を繰り返しても成功しないとなると、
やり方自体が正しくないのかもしれないわ。
【審判者ミューリア】
では……やはり、終わらせると言うのですか?
オリエンスを……
【アレシア】
何度試しても結果を生みそうもない実験なら
意味はないわ。
【リーン】
……おい……待って、くれ……
それって……実験って、どういうことだよ……
【アレシア】
聞いていたんでしょう。まだわからない?
あなた達人間は、アギトを生むために幾度となく
繰り返される実験場(せかい)の中で生きていたの。
【トオノ】
そんな……私たちの戦いは、
全部仕組まれていたことなの……?
アギトを生む……
そのためだけに……
【アレシア】
今更何を言っているのかしら。
あなた達、
救世主(アギト)を目指して戦っていたんでしょう?
でも、もう……
終わりかしらね。
(ムービー)
【エース】
……君が新たに魔導院に入学する事になった、
○○○○か。はじめまして。
話には聞いている。
期待の人材だと、教官たちが噂していたよ。
……自己紹介が遅れたな。
僕は【エース】。
君を魔導院まで案内するのが、今回の僕の任務だ。
さっそくだが、行くか。
魔導院はこっちの方角だ。
迷わずに僕についてきてくれ。
(任務達成)
【クイーン】
ようこそ、魔導院へ。
わたくしは1組の候補生、クイーンです。
【デュース】
わたしはデュースといいます。
あの、聞きました。ベヒーモスに遭遇したんですよね?
【クイーン】
ベヒーモスに遭遇したにも関わらず
無事に生還するとは……
聞きしに勝る強さのようですね。
○○○○、あなたを歓迎しますよ。
あなたも知っての通り、
この世界【オリエンス】では……
人々に大いなる力をもたらす4つの【クリスタル】を巡り
千年もの長きにわたって戦乱が続いています。
わたくしたち候補生は長き戦乱を鎮め、オリエンスを救う
アギトになるべくして、この魔導院で日夜訓練を……
【ジャック】
委員長ってば、相変わらず堅いなぁ~。
○○○○も来たばかりなんだし、
もうちょっとソフトにいこーよ。
【クイーン】
誰が委員長ですかっ!
……ご、ごほん。では、話はこの辺りにして……
○○○○、新人候補生には
墓地に行ってきてもらうのがしきたりなんです。
【デュース】
墓地とは、オリエンスのために亡くなっていった方達が
いたという歴史を忘れないための、大切な場所です。
【クイーン】
わたくしたちの務めは、
墓地で眠る方へ報いるためにもアギトとなること……
そこで、世界の救世主になる覚悟を
決めてきてください。
【ジャック】
あ、ちなみに場所は魔導院の中庭にあるよ~。
それじゃ、いってらっしゃい。
(ムービー)
……誰も……来てくれないね。
……すごく、痛かったよね。
……さみしいよね。
……私は、忘れないよ。
ちゃんと……あなたを覚えているから。
【トオノ】
○○○○……
また、巡り逢えたね。
ねぇ、覚えている?
最後の時を……--
【アレシア】
でももう……
終わりかしらね。
【審判者ミューリア】
……マザー。
待ってください。
まだこの世界には、新しい可能性があります。
僕はそれを見つけました。
だから、どうか……世界を終わらせないでください。
僕等が必死に生きた、このオリエンスを……
僕の見た全てを、
受け取ってください。
【アレシア】
……そう。あの子が、
あなたの見つけた新しい可能性?
10と6の座、「受け取る力」から連なりし
アギトにあるべき力を持つ魂達。
そしてまた1つ……
○○○○は、他の座とは違う力を持っている。
あの子が持つのは、人と人を繋ぐ「絆」の力。
それもまた、アギトに必要かもしれない。
そう言いたいのかしら?
ミユウ。
……あの子の魂は、この世界を創った私でさえ、
いつ、どこから現れた魂なのかわからない。
そして○○○○が関わった巡りは、
その他の時とは異なった歴史を生むこともあった。
この幾億の螺旋においての変化は、
確かに私にも大きな意味と可能性を残した……
……いいわ。世界を終わらせるのではなく、
やり方を変えてみましょう。
【アレシア】
今度こそ、待ち望んだ
アギトが生まれることを願って。
【リーン】
…………
【アレシア】
……絶望を明白にし死へ辿る「老い」。
遂には昇華へと向かう「苦しみ」。
それは、アギトには必要ないわ。
でも、そうね……あなた達は、見届けなさい。
この世界の行く末を--……
【トオノ】
私たちは、今は螺旋を外れ、
あなたたちを……この世界を見守るのが役目。
【リーン】
人々の想い、生きた証……
その全てをこの胸に刻み、
また次の世界に持っていくんだ。
【トオノ】
いつの日か、人が自ら歴史を刻めるまで。
……私たちは、忘れることはないから。
【リーン】
あんたと一緒に過ごせた時間は、
俺たちにとってかけがえのないものだ。
そして○○○○。あんたの存在は……
この世界を真の終焉から救ったんだ。
【トオノ】
○○○○……私たちと出会ってくれて、ありがとう。
また逢える日まで……少しの間、さようなら。
(ムービー)
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